美酒爛漫 秋田銘醸株式会社

copyright © 2014 AKITA MEIJYO. All Rights Reserved.

季安部16.03.jpg 呑みある記   特別寄稿 安部譲二さん 

 

 

 僕はこれまでの人生でそれはいろんな酒呑みを見て来ました。酔いが回ると機嫌が悪くなって、なんにでも当たり散らす爺さん(あ、たまにですが婆さんも)がいます。

 そんな手合いは、店で鳴っていたバーブ佐竹の歌う演歌から、突き出しの白和えの味付け、さらには隣りに座っているオッサンの被るベレー帽にまで腹を立てるのです。これは堪ったもんじゃありません。

 そんな怒りんぼとは逆に、なんにでも大袈裟に感動したり誉め称えたりする人もいるんです。そういうのは度を越すと場がシラケます。読売巨人軍とその監督、それに僕の嫌いなオーナーを、くどくどと二時間も褒め続ける爺さんがいて、これは僕には怒りんぼよりずっと不愉快で、せっかくの酒が不味くなります。

 酒を飲んで盛り上がるのはいいですが騒ぎ過ぎで五月蝿くてハタ迷惑な連中もいるし、泣き上戸ややたら人に議論を吹っかける面倒な手合いもいて、粋に程よく酒を呑むのはとてもとても難しいのです。

 他人の呑みざまばかり言い立てるのは卑怯ですから、自分のことも書きましょう。僕は70を過ぎた辺りから、呑むほどに若い娘さんが綺麗に素敵に輝いて見え出すのです。呑み始めてしばらく経つと、剛力彩芽チャンは僕の頭の中で天女サマになります。

 酒呑みは肴の好みもいろいろです。薩摩揚げでも蒲鉾でも刺身でも、片っ端から1センチ角に切って、箸ではなく爪楊枝で旨そうに刺して口に運ぶ爺さんがいました。それから米粒を一粒ずつ皿の縁に並べてサッと醤油をかけて、1杯呑んでは米を一粒ずつ食べるという変わった呑み方の人を見た事もあります。酒呑みには本当にいろんな人がいます。

 僕は今夜は鰯の梅煮で京野勉さんの「美酒爛漫」を美味しくいただいて寝る事にします。

家呑みですから、剛力彩芽チャンは出て来ません。

 

 

 

 

 

 

pagetop