
酒蔵の四季 【秋】
只今、仕込み最盛期、いよいよ本番を迎えます。
夏場の日照不足や大雨等の影響で、今年入荷した原料米は例年と比較して幾分品質が異なりました。美酒爛漫では8月1日から精米を開始しましたが、割れやすいので、時間を掛けて丁寧に精米をしています。原料米の品質の違いは今までに培った経験で補って、仕込みは今年も順調に進んで、年末の最盛期を迎えようとしています。
例年の仕込み計画では、最初に美酒爛漫の主力商品である「美酒パック」から開始し、11月頃から徐々に高級酒の仕込みを開始する流れですが、今年度の仕込みは、皆様のご好評による嬉しい在庫不足のため、例年では考えられない9月下旬から「美酒爛漫特別純米酒」と、「純米大吟醸唐獅子」の仕込みを開始し、各々1本目の搾りを完了しました。出来栄えも昨年以上の香りとフレッシュ感、キレのある商品に仕上がりました。
←発酵中のもろみ
←搾りたて清酒…槽口(ふなくち)
11月初旬には「本醸造しぼりたて」も順調に搾りを完了しました。今年度は、キレ味の良い酒造りの工夫をしました。これからの寒い時期に燗酒でお楽しみ下さい。
12月は鑑評会に出品する大吟醸酒の仕込みを始めます。蔵内に心地よく張り詰めた緊張感がみなぎり、杜氏の経験と技術を発揮した大吟醸酒の仕込みに取り掛かります。原料米である酒造好適米の王様、「山田錦」も入荷しました。
←入荷した兵庫県産「山田錦」
←「山田錦」の玄米
なお、10~11月に開催された「秋田県清酒品評会」及び「東北清酒鑑評会」に於いて、平成28年度仕込みの大吟醸酒が、ともに〝優等賞〟を受賞いたしました。
今年も昨年以上の素晴らしいお酒を皆様にお届け出来るように蔵人一同力を合わせて頑張ってまいります。
(大友 理宣 記)