2017年7月10日
篝火に映える踊り衣装 「端縫い」と「藍染め浴衣」の魅力にひかれ、柴田酒店(西馬音内)を訪ね、お話を伺ってきました。
美酒爛漫の本社がある湯沢市の隣町、羽後町で受け継がれている「西馬音内盆踊り」は、日本三大盆踊りのひとつで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
毎年、8月16日~18日までの3日間、盆踊り会場である「本町通り」で幻想的に踊り続けられます。
山並に日が沈み茜色に西の空が染まる頃、本町通りには、「豊年萬作」、「五穀豊穣」の文字が書かれた提灯に明かりが灯り、寄席太鼓が鳴り響きます。
勇壮なお囃子に対し優雅で流れるような美しい踊りの対照が、西馬音内盆踊りの特徴であり、最大の魅力でもあります。
夜も深まり櫓の上で奏でられる囃子と歌声が佳境にはいり、"編み笠"や"彦三頭巾"で顔を隠した踊り上手たちが輪の中に加わると、"端縫いの衣装"や"藍染めの浴衣"が篝火に浮かびあがり、艶めいた雰囲気が漂います。
しなやかに流れるような踊り...篝火に照らされた「編み笠」からのぞく"うなじ"、細く白い指が美しく反る"手踊り"、薄く撒かれた砂の上を摺り足で踊る"足運びの音".すべてが幻想的な世界です。
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夢幻の世界を想わせる「端縫い」と「藍染め浴衣」の魅力に惹きつけられ、西馬音内本町で100年以上も酒屋さんを営む老舗「柴田酒店」を訪ね、奥様の柴田典子さんから「端縫い」について、伺がってきました。
典子さんは昭和46年に嫁いできてから55年、店を手伝いながら、"親から子へと代々受け継がれてきた衣装" 「端縫い」や「藍染め浴衣」"を守り続けてきました。
端縫いの原点は≪胴着~真綿の入った絹の肌着~≫で、慎ましやかな女性だけのお洒落だったそうです。
「端縫い」は、家族がもう着なくなって大事にしまわれていた≪胴着≫に鋏を入れ"端切れ"にし、一定の規則に従って仕立てたもので、渋く濃い色、淡い色、鮮やかな色、図柄と配色に仕立てる人の繊細な心配りが反映されます。故にひとつひとつが個性的な衣装となります。
百年を超えて受け継がれた「端縫い」は、母から娘へと伝承されて、文化財のように風格が漂い、それぞれの「端縫い」に代々の踊り手の姿が見えるような気がします。
一方、「藍染め浴衣」は、ほとんどが手絞りの藍染めです。藍染めには防虫効果があるので農作業の衣服には欠かせないものでした。どちらも家々に代々伝わるものです。
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「端縫い」の衣装と、迫力ある虎の絵柄の「藍染め」 ... 飯塚社員写真提供。
8月の第1日曜日には、西馬音内盆踊りの衣裳の文化と歴史、魅力を発見しもらおうと、各家々が一斉に衣装を陰干して展示する「藍と端縫いまつり」が開催されます。町が、さながら大きな美術館のようになる1日です。
なかでも柴田酒店さんは、本町通りにある歴史ある古い端縫いを飾る3軒のうちの1件で100年を超す端縫いも展示され、たくさんの観光客が訪れます古い衣装を見ると、先代や典子さんの管理がいかに良かったかがわかり、「端縫い」や、ご先祖様に対する大切な心が伝わります。
※幕末時代から伝わる浴衣は、当時家業の手伝いに来ていた奉公人のためにつくられたもの。透き通るような透明感のある濃い藍色。家族だけでなく家族の一員として奉公人のためにも浴衣をつくり共に盆踊りを楽しんだそうです。柴田家代々のお人柄が伝わります。
「西馬内盆踊り」や「藍と端縫いまつり」にお越しの際はぜひ柴田酒店さんに足を運んでみてください。典子さんの上品でキュートな優しい笑顔に癒されます。
お店では5代目の昭さんが、お客様が求めているお酒を、お客さんの目線に立って親身に商品選びをしてくれます。
柴田酒店は、いつも典子さん、昭さんが笑顔で迎えてくださり、雰囲気の良い、また訪ねたくなるお店です。
私も、今年は「端縫いまつり」に出かけてみようと思っています。
【 西 馬 音 内 盆 踊 り 】
8月16日~18日 19:00~23:30 最終日は23時30分まで。 踊り本番は19:30から。
【 端 縫 い ま つ り 】
期 日/ 毎年8月第1日曜日 午前10時~午後5時
会 場/ 西馬音内全域(踊り衣裳を持っている各家・商店)
§ 玄関のミニ暖簾が目印です。
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